Webライターにとって、ポートフォリオは書類選考の通過率を大きく左右します。
実際、これまでにさまざまなメディアでWebライターの採用に携わってきましたが、たくさんの応募者の中から面談候補者や合格者を決めるうえで、ポートフォリオはもっとも重視していました。
この記事では、ポートフォリオの重要性や作り方、選考を通過できるポートフォリオの共通点について紹介します。
ポートフォリオとは
ポートフォリオとは、Webライターが過去に携わった案件や原稿をまとめた資料です。
ポートフォリオが活躍するのは、クラウドソーシング上の案件やメディアのライター募集に応募するタイミングです。
クライアントへの自己紹介資料として、Webライターにとっての名刺代わりとなります。
Webライターがポートフォリオを作るべき理由
Webライターが案件に応募する際には、自身の実績や経験を示してアピールします。
メディアや記事のリンクを貼る方法もありますが、リンクが多くなってしまうとクライアントは一つひとつクリックして確認する手間がかかってしまいます。
また、一般的にクラウドソーシングのライティング案件には数十名の応募があるため、わかりやすい資料にまとめられていないと、そもそも実績を見てもらえない可能性もあります。
Webライターのポートフォリオの作り方
はじめに、Webライターのポートフォリオの作り方について解説します。
ドキュメントやスライドにまとめる
WordやGoogleドキュメント、PowerPointやGoogleスライドなどにまとめる方法です。
一部のクラウドソーシングサイトでは、プロフィールページへのアップロードがPDFファイルのみとなっているため、PDFエクスポートできるツールで作成するのがおすすめです。
作成した資料はGoogleドライブなどにアップロードして、クライアントがいつでも最新のものを確認できるようにしておきましょう!
ポートフォリオ作成サービスを利用する
edirecoなどのポートフォリオ作成サービスを利用する方法です。
ポートフォリオをゼロから作成しようとすると、デザインやレイアウトなどに悩むかもしれませんが、ポートフォリオ作成サービスでは既存のフォーマットを利用できます。
また、ポートフォリオに特化したサービスではありませんが、noteやnotionなどを活用する方法もあります。
ポートフォリオサイトを作成する
WordPressやJimdoなどを利用してポートフォリオサイトを作成する方法です。
「サイトを作る」と聞くとハードルが高く感じますが、WordPressのようなCMSを利用すればデザインやコードの知識がなくても可能です。
サイト上にサンプル記事を掲載しておくと、クライアントに成果物のイメージをもってもらいやすくなります。
CMS(Contents Management System)とは、Webサイトの画像やテキストなどを簡単に管理できるシステムのこと!
ソーシャルメディアのアカウントを利用する
SNSアカウントをポートフォリオとして活用する方法です。
WantedlyやFacebookをはじめ、ビジネスユースに適したソーシャルメディアであれば、SNSアカウントをポートフォリオ代わりにすることもできます。
SNS上で仕事のつながりをつくっておくと、将来的な紹介や相談のコネクションづくりにもなります。
過去のクライアントや執筆記事を時系列に沿ってまとめられるWantedlyがおすすめ!
Webライターのポートフォリオに書くべき内容
Webライターのポートフォリオに書くべき内容としては、主に以下のようなものがあります。
- 自己紹介/プロフィール
- 経歴
- スキル/保有資格
- 対応可能範囲
- 希望報酬/文字単価
- 使用可能ツール
- 連絡先
以下では、それぞれの項目と書き方について解説します。
自己紹介/プロフィール
自己紹介/プロフィールは、自分がどのような人物なのかを伝えるうえで必要な項目です。
あくまでも導入としての自己紹介なので、だらだらと長く書くことはおすすめできません。
名前や年齢、出身や趣味などを中心に、簡潔に記載しておきましょう。
また、記事テーマに関連する趣味や経験などがあれば、補足として書いておくとアピールにつながります。
たとえば英語学習メディアの案件であれば、大学時代にアメリカに留学した経験を書くとアピールになるかもしれませんね!
経歴
経歴は、最終学歴や職歴などを記入する項目です。
「銀行員の経験があるので金融系の記事が得意」や「広報をやっていたので文章力には自信がある」のように、経歴とライティングを結びつけられるとより効果的です。
スキル/保有資格
経歴と同様に、記事を書くうえで役立つスキルや資格を中心に記載します。
記事テーマに関連するスキルや資格があれば、積極的に記入するようにしましょう。
資格は、一定の知識があると客観的に認められている証でもあるので、記事テーマと関連のある資格をもっていると評価されやすくなります。
経験/実績
経験/実績は、ライターとしての経験年数や取引メディア、過去の執筆記事などを記入する項目です。
ポートフォリオのなかでも重要度の高い項目であるため、できるだけ詳細に記載しておくと受注につながりやすくなります。
「葉酸 サプリのKWで1位獲得」や「月間PV30,000」のように、定量的な指標でアピールできるとさらに効果的!
対応可能範囲
対応可能範囲は、執筆以外に対応できる業務について記載する項目です。
Webライターの場合、以下のような業務に対応できると優遇されやすくなります。
- アイキャッチ画像の作成
- 構成案(アウトライン)の作成
- CMS(WordPress)入稿
- 取材/インタビュー
- 編集/校正
希望報酬/文字単価
希望報酬/文字単価は、受注する際の定価を記載する項目です。
Webライターの報酬体系には、記事単価と文字単価がありますが、記事によって文字数には幅があるため、文字単価で提示しておくとよいでしょう。
また、アイキャッチ画像や構成案の作成などの業務に対応できる場合は、それぞれ定価を記載しておくと、クライアントにとっても費用感がわかりやすくなります。
使用可能ツール
使用可能ツールは、Webライティングやその他の業務に利用できるツールを記載する項目です。
以下のようなツールを記載することが一般的です。
- Word
- Googleドキュメント
- Excel
- Googleスプレッドシート
- Photoshop
- Illustrator
- slack
- Chatwork
連絡先
ポートフォリオを見て興味をもったクライアントから連絡を受けられるよう、メールアドレスや電話番号の記載も欠かせません。
最近ではチャットツールでコミュニケーションをとる案件も多いので、チャットワークIDなども記載しておくとよいでしょう。
Webライターのポートフォリオ例
ポートフォリオにどのような項目を載せるかがわかっても、実際にどう書いたらうまくアピールできるのかがわからないという方もいるのではないでしょうか。
以下では、未経験ライターと経験者ライターの2パターンに分けて、ポートフォリオの例を紹介します。
コピペ利用OKなのでぜひアレンジして活用してください!
未経験ライターのポートフォリオ例
▼プロフィール 名前:〜〜 生年月日:19XX年XX月XX日生まれ(XX歳) 出身:神奈川県 趣味:読書、料理、筋トレ ▼自己紹介 〜〜専門学校卒業後、文具メーカーの⚪️⚪️社に入社。 一般職として営業事務や人事総務に携わり、20XX年にIT系ベンチャーの⚪️⚪️社に転職。 現在は、ExcelマクロやVBAを活用した業務改善に取り組んでいます。 自分で読んだ本の感想をまとめたnoteを運営しており、記事を作成する作業には慣れています。 ▼実績 「記事タイトル」URL 「記事タイトル」URL ▼使用可能ツール ・Word ・Googleドキュメント ・Excel ・Googleスプレッドシート ・slack ▼希望報酬/文字単価 0.7円/文字
趣味程度のブログやnoteでも構わないので、実際に書いた記事があると書類選考を通過しやすくなります!
経験者ライターのポートフォリオ例
▼プロフィール 名前:〜〜 生年月日:19XX年XX月XX日生まれ(XX歳) 出身:神奈川県 趣味:読書、料理、筋トレ ▼自己紹介 〜〜大学卒業後、証券会社に入社し、社会人2年目より副業でWebライターとしての活動を開始。 その後、約2年間で8つのメディアのライティング案件に携わり、計250本の記事を執筆してまいりました。 FPと証券アナリストの資格を持っているため、金融や資産形成に関する記事を得意としております。 ▼実績 ①メディア名:ファイナンスPRO 業界:金融系 月間PV:200,000 執筆記事: 「記事タイトル」 URL ┗「FP 相談内容」のKWで3位 ┗月間PV25,000 「記事タイトル」 URL ┗FP相談申込CV17件/月 ②メディア名:初心者のための株式ブログ 業界:金融系 月間PV:非公開 執筆記事: 「記事タイトル」 URL ┗月間4,500PV ┗メディア内の人気記事ランキング3位 ▼対応可能範囲 ・KWの選定 ・構成案の作成 ・CMS入稿 ▼使用可能ツール ・Word ・Googleドキュメント ・Excel ・Googleスプレッドシート ・GoogleAnalytics ・Google Search Console ・slack ・Chatwork ▼希望報酬/文字単価 1.5円/文字 ※ご予算に応じて柔軟に対応させていただきますので、お気軽にご相談ください。
定量的な数値を示しながらアピールできると、クライアント側も具体的な成果やレベルをイメージしやすくなります!
Webライターのポートフォリオ作成時の注意点
ポートフォリオを作成するうえでは、いくつか注意しておきたいポイントがあります。
基本的なポイントがおさえられていないと、せっかくポートフォリオを提出してもよい印象につながらないため、ここで紹介する注意点はかならずチェックしておきましょう。
以下では、ポートフォリオ作成時の注意点について解説します。
誤字・脱字や表現に気をつける
誤字・脱字や日本語として誤っている表現などには、細心の注意を払いましょう。
ポートフォリオはクライアントの第一印象を左右するだけでなく、ライターのポートフォリオに誤字や脱字があると、原稿にもミスが多いかもしれないという懸念につながります。
作成後に音読してチェックするほか、Wordの校正機能や無料の校正ツールを利用する方法もおすすめです。
クライアントに実績の掲載許可をとる
ポートフォリオには、過去に取引をしたメディアや納品した記事を掲載しますが、かならずクライアントに掲載許可をとりましょう。
たとえ自身で執筆した記事であっても、クライアントの許可なく実績として掲載するのはマナー違反です。
また、納品をもってクライアント側に著作権が譲渡される契約の場合、無許可で掲載してしまうと、著作権侵害の問題にもつながりかねません。
掲載許可が難しそうな場合には、ポートフォリオはWeb上での公開はせず、営業資料として商談時のみに利用すると補足するのも一つの手です!
定期的に追記や更新をする
ポートフォリオは、定期的に追記や更新をしておくことが大切です。
事例数が多いほど、経験豊富な印象を与えられるだけでなく、案件をこなすなかでライティングスキルも上がるため、最新の実績を見てもらえるようにするのが望ましいです。
また、こまめに更新していることをアピールするうえで、1ページ目に日付を記載しておくのも効果的です。
最終更新日を案件応募日にしておくと、しっかり準備して応募していることが伝わるので印象UP!
ポートフォリオで選考通過率を上げるコツ
Webライティング案件の選考においては、ポートフォリオによって通過できるかどうかが決まるといっても過言ではありません。
ポートフォリオの書き方やフォーマットはさまざまですが、面談やテストライティングに進めたいと感じるポートフォリオにはいくつかの共通点があります。
以下では、ポートフォリオで選考通過率を上げるコツについて解説します。
自分の強みや得意分野を伝える
まず、自分の強みや得意分野を明確に示すことが大切です。
Webライティングの市場においては、需要に対して供給の方が多く、クラウドソーシングのライティング案件には多くの応募が集まります。
そのため、ほかのライターと比べて、どのような強みがあるのかをはっきり伝えられないと、選考を通過できる可能性は低くなります。
また、強みをアピールする際には「大学時代にアメリカに留学しており、現地の情報には詳しい」のように、強みや得意の理由とあわせて因果関係を示しましょう。
上のアピールの例は、旅行系の案件に応募する際に使えそうですね!
実績や成果を定量的に示す
実績や成果を書くときは、執筆した記事のタイトルやURLだけではなく、定量的な実績を示せるとより効果的です。
具体的には、月間PV数やSEO順位などの情報があると、しっかりと成果をあげているライターだと評価されやすくなります。
どちらも通常はライターにはあまり開示されない情報ですが、メディアのディレクターや編集長に聞いてみると、教えてもらえることも多いです。
BloBizで案件をこなしながらスキルアップしよう
Webライティングスキルを高めるには、実際の案件をこなしつつ、客観的な視点からフィードバックを受けることが近道です。
しかし、一般的なライティングスクールではカリキュラムを終えるまでに、案件を獲得できないこともあり、いざ案件を受けるときにはアドバイスが受けられないケースも多くあります。
BloBizは、案件獲得保証つきのライティングスクールとなっており、マンツーマンのレッスンだけでなく、BloBizから差配される案件を通してライティングスキルが学べます。
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